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甦る古代史の世界 (2007/9/30)

”日本史”の復習を手っ取り早くしたいと思って、予備校教師の書いた”石川日本史B 講義の実況中継”を読んでみた。ビックリしたことは、1世紀から3世紀までの、”日本国形成過程”の記述は、すべて、中国の史書”「漢書」「後漢書」や「宋書」”を根拠に詳しい一方で、「古事記」「日本書紀」については、

  「このあたりのことは『日本書紀』に頼ることしかないんですが、何しろ8世紀にできた史書ですから、どこまで正確か大いに疑問です」(同書86ページ)
  「『唐客に副えて遣わす』---『唐』とありますが、『日本書紀』の記事ですから、イイカゲン。」(同書97ページ)
 
等々、中国の史書は、どんなに古くとも(漢書が書かれたのは1世紀)正しく、先人の残した史書「古事記・日本書紀」は、すべて信用できない、の態度で一貫しており、まるで、中国の「歴史教科書」を読まされているようなのだ。

敗戦後、戦時中のものはすべて否定されたから、日本書記や古事記も歴史教科書から抹殺されてしまったのだが、ようやく、日本民族の歴史に新たな光をあてる出版物が登場した。
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その一つが、八木莊司著の「古代からの伝言」(角川文庫・全7巻)で、産経新聞に連載したものを単行本化し、さらに文庫本化したものであり、

他の一つが、「古代天皇はなぜ殺されたのか」である。後者は、同じく産経新聞に2004年3月から5月まで連載した「甦る日本の歴史」をまとめたもので、ショッキングなタイトルは、戦後の古代史学会が、なぜ、日本書紀などの史書を否定(つまり、記紀に登場する天皇の存在を否定)してきたのか、を表したものだ。



これらを読むことで、ボクが習った戦前の歴史(皇国史観に基づいた)が、単なる偽造や空想の物語ではなかったことが分かり、古代の遺跡探訪がボクの課題になってきた。

ついでながら、「国定韓国高等学校歴史教科書」は、民族の始祖(檀君)神話について、「長い歳月を経て伝承され記録に残されたもので、後生に付け加えられたり削除された要素もあるが、これは時代により関心事が異なるためである。しかし、この記録は、青銅器文化を背景にした古朝鮮の成立という歴史的事実を反映しているのである」と述べている。
by from76 | 2007-09-30 21:40 | 古代史を訪ねて
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